
こんな方に向けた記事です。
本記事の内容
- ネットショップを作成する前にやるべきこと
- ネットショップの作り方(画像付き)
- ショップを作成した後の集客方法
この記事は、農園および中小企業のネット販売支援団体【ファームコネクト】が書いています。
野菜で月に200万円売りあげたり、とうもろこしで1日100万円売り上げたりとたくさんの販売実績があり、行政とも提携している組織です。
以前執筆した記事にて、農家さんにおすすめのネットショップサービスについて解説しました。

この記事では、ネット販売をこれから始める農家さんは「STORES」というサービスを使うべきと結論づけています。
※複数配送先の設定がしたい方は「らくうるカート」を使うべきと結論づけています。(らくうるカートは個人事業主・法人しか登録できないのでご注意ください)
そのため本記事では、STORESを使ってネットショップを開設する方法をお伝えしてきますね。
とはいえ前半部分はSTORES以外のネットショップを開設する際にも活かせる内容なので、STORES以外のサービスを使う方もぜひ読み進めていってもらえればと思います。
農家さんの野菜ネットショップ作り方【事前準備編】
いきなりネットショップを開業することも可能ですが、事前準備をしておけば後で慌てることがありません。
ファームコネクトは以下の6つの事前準備を推奨しています。
- ネットショップのコンセプトを作る
- 商品画像を準備する
- 送料を決定する
- 梱包資材を準備する
- ネットショップのロゴを作る
- お礼状を作成する
少し多いように感じるかもしれませんが「売れるネットショップ」を作るためには不可欠なものばかりです。
ここで良いショップが作れるか否かが決まってくるので、ぜひ注力いただければと思います。
ネットショップのコンセプトを作る
コンセプトとは、そのネットショップの「強み・ウリ」であったり「想い」を指します。
無数にあるネットショップのなかで「なぜこのネットショップで購入する必要があるのか?」の理由ともなる部分です。
つまり他店との差別化に直結するので、コンセプトを設定しておかないと自店舗で購入いただくことができず、売れない店ができあがってしまいます。
どのようにコンセプトを決めればいいのかというと「どんな商品を」「誰に対して」「どのように」販売していくのかを決めるのです。
これを考えることによって自然と「そのショップの強み」「そのショップのターゲット」「販促の戦略(価格や集客方法)」が決まってきます。
あなたのお店にはどんな強みがあって、その強みはどんな人からウケが良くて、その人たちはどのぐらいの価格なら買ってくれるのか、どのようにアプローチすれば買ってくれるのか…
これらを事前に考えておきましょう。
ちなみに直売所がある農家さんであれば、その直売所がある「立地」からターゲットを決めていくのもいいかもしれません。
直売所がある地域にはどんな方が多く住んでいて、どんな方がよく野菜を買いに来るのかを一つのヒントとしてみると捗るはずです。
商品写真を準備する
野菜・果物は商品写真で売上が大きく左右されます。
魅力的な写真を撮ることができれば、それだけで一定の売上が担保できるといっても過言ではありません。
「綺麗な農産物を扱っていること」も、自店舗の強みにつながる部分なので、ここは是非とも注力しておきたいところ。
農作物の写真の撮り方は以下を参考にしてみてくださいね。

送料を決定する
利益を最大化させるには適切な送料を設定する必要があります。
面倒に感じる部分ですが、送料決めに失敗すると、売れれば売れるほど利益が減っていく…なんて事態にも。
せっかく野菜を直販するのですから、少しでも懐に入るお金を増やしたいですよね。
以下の記事で送料決めについて解説しているので、よかったらご覧ください。

梱包資材を準備する
お近くの配送業者営業所(ヤマトなど)にてダンボールを購入しましょう。
ただし、配送業者でダンボールを購入すると高額ですし、デザインも自分で決められません。
そのためお近くのダンボール製造会社と契約することを推奨します。
例えばファームコネクトは地元の鈴木紙工さんにてダンボールを購入したり、オリジナルデザインのダンボール製造をお願いしたりしています。
圧倒的に安価なので、梱包資材はこういった企業さんにお願いするのが吉です。
あるいは、ダンボールワンというダンボール通販サイトも非常に安価なので、小ロットでしたらこのような通販サイトを活用するのもオススメです。
ネットショップのロゴを作る
ネットショップのロゴも、自店舗の雰囲気・想いを伝えるには便利な部分。
ロゴは一度作ってしまえば一生使えますし、シールにしてダンボールに貼ってみたり、あるいは名刺に載せてみたり…と汎用性抜群なのでぜひ作っておきましょう。
※なくても問題ございません。

お礼状を作成する
野菜に限らず、通販はとにかく「リピートしていただくこと」が重要です。
リピーターのいないネットショップは、穴の空いたバケツに水を注ぐかの如く集客し続ける必要があるからです。
そしてリピーターを創出するのに一役買ってくれるのが「お礼状」や「サンクスレター」。
以下の記事でお礼状に記載すべき情報や作成方法をお伝えしているので、参考にしていただければ幸いです。

農家さんの野菜ネットショップ作り方【STORES編】
準備ができたら、いよいよネットショップを開業して野菜を販売していきましょう。
ここではネットショップの作成方法を画像付きで丁寧に解説していきます。
step
1「STORES」の会員登録をする
こちらを押していただくと、こんな画面になります。「今すぐ無料ではじめる」というボタンを押し、メールアドレスとパスワードを入力しましょう。
step
2ストア設定をする
メール認証を済ませると、こんな画面になります。これが「ダッシュボード」と呼ばれるネットショップの各種設定・管理を行う画面。まずは「ストア設定」を押して、重要な設定をしていきましょう。
「ストア設定」を押すとこんな画面になるので、ストア名~送料設定までの項目を設定していきます。URLは、農園名をローマ字にしたものが好ましいですね。
※商品ごとに送料を定めている方は、送料設定は後回しにしましょう。

こんな方に向けて解説すると、特定商取引法とは消費者を守るために作られた法律で「ネット販売をする業者はあなたの情報をしっかり記載しておきなさい」と規定したものです。
どんな業種・商品であろうと、ネット販売をする人は必ずこの法律に従う必要があります。
住所等を公開することになるので抵抗がある方も少なくないかもしれませんが、これを記載しないと法律違反になってしまうので必ず記入するようにしましょう。
どうしても住所を公開したくない方は、バーチャルオフィスと契約するという手があります。
バーチャルオフィスは住所を貸してくれるサービスで、他にも荷物を代わりに受け取って自宅に転送してくれたり、電話番号を貸してくれたり…とまさにオフィス機能を持てるサービス。
月額数千円のところがほとんどですので、コスト削減に効果的と言えます。数千円で個人情報の公開を避けられるのは嬉しいですよね。
なかには月額500円といった格安サービスもありますが、そういったところは長期の最低契約期間が定められていたり、オプションでより高価な請求を去れてしまったり…とトラブルが生じる可能性も。
ファームコネクトは安心感とコストを天秤にかけた結果、Karigoさんが最もコスパの良いサービスだと思います。
全国展開している大手であること、サービスに応じて細かく料金プランが用意されていること、ブログを通じて積極的に情報発信されていること等が理由です。
step
3商品登録をする
STORESでは「アイテム」というところから商品を登録します。
こんな画面になるので、それぞれの情報を入力していきましょう。
※価格の部分の税率については、野菜の場合は「軽減税率」を選択します。
step
4ストアデザインを整える
STORESには数多くのデザインテンプレートがあり、ボタン一つでストアデザインを整えることができます。
「ストアデザイン」を押すとテンプレートが一覧になっているページに飛ぶので、そこでお好みのデザインをお選びください。
以上で、STORESを用いたネットショップ開業は完了です。お疲れ様でした!
ちなみに、このままですと、送り状を1枚1枚発行する必要があり、かなり面倒です。
そのため、B2クラウドと呼ばれるシステムを使い、ボタン1つで複数枚の送り状を一気に発行できる環境を整えることをオススメします。
B2クラウドは、ヤマト運輸が提供する送り状の発行システムです。
ネットでも契約できるのですが、「送り状の発行方法を直接教えてもらえる」「送料の交渉ができる」という利点があるので、電話して直接来てもらうことをオススメします。
お近くのヤマト運輸の営業所に「B2クラウドを使って発送したいのですが」といえば、来てくれます。発送の流れも教えてもらえますよ。
農家さんの野菜ネットショップ作り方【らくうるカート編】
上で述べたとおり、贈答用の野菜・果物を扱っており、複数配送先設定を使いたい方はらくうるカートがおすすめ。
らくうるカートを用いたネットショップの作り方をお伝えしていきます。
step
1「らくうるカート」のお試し会員登録をする
最初にこんな画面になるので、この「30日間無料お試し」というボタンを押してください。
※本契約を考えている方も、最初はお試し登録する必要があります。
すると、こんな画面に推移するので必要事項を記入します。
ショップURL
あなたのショップのURLとなるのでかなり重要。農園名をローマ字にするのが一般的です。打ち間違えないように注意!
担当者名
あなたの名前を入力しましょう。
するとこんな画面になるので、先ほど入力したメールアドレスに送られてきたIDとパスワードを入力します。これで会員登録は完了です。
step
2本契約する方は、本契約する
ログインするとこんな画面になるので「本契約はこちら」と書かれているボタン(赤四角で囲っている部分)を押して、本契約しましょう。
ボタンを押した後は、以下の手順で本契約を行います。
【Step1】特定商取引法情報設定
・特定商取引法表示のご入力
【Step2】サービス申し込み
・基本情報のご入力
・申込みサービスのご選択
・企業情報のご入力
・事業情報のご入力
【Step3】弊社審査
・加盟店審査(ご登録内容の審査を行います。)
【Step4】利用プラン・お支払い方法の選択
・利用プランのご選択
・お支払い手続き
step
2お試し利用を継続したい方はショップデザインを整える
まだ本契約はせず、もう少しお試し利用したい方は、ショップデザインを整えていきましょう。
商品管理(赤四角で囲っている部分)から販売商品を登録でき、デザイン(青四角で囲っている部分)からショップデザインを編集できます。
また、ショップサイトを見る(緑四角で囲っている部分)から、現在のショップがどんなデザインなのかを確認できます。
らくうるカートはマニュアルが充実しているので、お試し期間中はとにかくマニュアルを見つつ色々といじってみることが大切ですね。
わからない部分があればTELしてみるのもアリ。
らくうるカートを提供しているヤマトフィナンシャルさんの営業の方によると、2021年1月現在、全国に200人の営業部隊を配置しているとのことなので、迅速に対応してくれるでしょう。
農家さんが野菜のネットショップを作ったあとは…
ネットショップを作成しただけでは大海原に孤島を作ったようなもので、誰も訪れません。
集客をして橋をかける必要があります。ネットショップの集客経路一覧は以下の通り。
HPを用いたSEOで集客
HPを用いて、Googleで検索した時に上位表示されることで集客することができます。
例えば枝豆農家さんであれば「枝豆 通販」というキーワードで検索された時に上位表示されると強いですよね。
「枝豆 通販」は月間320回も検索されているので、それだけの人を集客できます。
検索順位でHPに誘導→HPからネットショップに誘導…といった形で購買につなげることができます。
SNSで集客
TwitterやInstagram、FacebookといったSNSを用いてネットショップに集客することができます。
無料で気軽に始められるので、ネット販売をしている大半の農家さんはこの方法を採用していますね。
デジタル広告で集客
SNS広告やリスティング広告、ディスプレイ広告…といったインターネット上の広告を配信することでネットショップに誘導することができます。
有料なので上級者向けの手法と言えます。
オフラインで呼び込み
知り合いや友人に声をかけたり、あるいはネットショップを宣伝するチラシをポスティングしたり…とインターネットを使わずに集客する方法。
かなり大変ですし、時間も取られるのであまりオススメできません。
農家さんの野菜ネットショップ作り方まとめ
以上、ネットショップの作り方についてでした。
ネットショップを作り、ネット販売することはなんとなく難しく感じますが、実際は簡単に誰でも始められる時代です。
ぜひネットショップを開設して、販路を拡大してみてはいかがでしょう?
何か質問等あればお気軽にコメントくださいね。
↓コメントお待ちしております↓