
農業って結局儲かるの?
これから就農を考えているけど、実際のところ稼げるか気になる。
こんな方に向けた記事です。
この記事は、直販支援を中心とする農業経営支援企業のファームコネクトが監修しています。ネット販売支援、ホームページ制作、デザイン制作など、農業経営にまつわる様々な領域を支援しております。
よく「AIが発達している現状において、これからは農業の時代だ」というポジティブな意見もあれば、「農業なんて食っていけないからやめとけ」というネガティブな意見もありますよね。
これまで私たちは、300件以上の農家さんとお取引をさせていただき、現場のリアルな実情を見てきました。農家さんは地域密着の事業ということもあり、周りの目もあって「正直いくら儲かっているか」を自分から話す方は少ないです。
しかし、複数の農家さんと深く携わってきたからこそわかる「農業の収益性」という部分を、できる範囲でお伝えできればと思います。
私たちファームコネクトは農業経営支援事業の他にも、一般企業さまに向けたホームページ制作やWeb集客支援を行なっているほか、自社通販サイトの運営といった、農業以外の事業を複数営んでいるからこそ、他の産業と比較して農業は儲かりやすいのかどうかについてフラットな視点でお伝えできるかと存じます。
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
動画でも解説しています
【結論】農業は儲かるのか?
結論としては、「農業で儲かっている人は儲かっている。ただ、他の産業と比べて難易度は確実に高い」です。
「儲かる」の定義にもよりますが、儲かるの定義を一般的な高年収、つまり大体年収1,000万円、可処分所得700~800万円ぐらいと定義すると、上位数%にはなりますが儲かっている人は確かにいます。
ただし、個人ではなく法人に目を向けてみると、純粋な農作物生産だけだとトップクラスの農業法人でも年商は数十億円ほど。他の業界の会社と比べると、市場に対してのトップライン、つまり売上の天井が低いのです。
このことから、個人としてはエリートサラリーマン並みに稼げる可能性はあるが、事業としてみたときには難易度が高い、という形です。
なぜ農業は儲けることが難しいのか?
- 安定した生産が難しいから
- 売価が安定しないから
- 先行投資が重いから
- 原価が高騰しているから
結論、上記4つの理由で農業で稼ぐことは難易度が高いです。
農業で儲けることが難しい理由①安定した生産が難しいから
農作物は工業製品とかアパレル製品と異なり、自然が相手となります。
近ごろはスマート農業で作物のクオリティが画一化されてきている作物もありますが、大半は天候や生産者の技術に左右されます。
作物の状況にあわせて都度最適な処置を施していく必要があるため、マニュアル化も他の産業よりも難しいです。
自然が相手であり、マニュアル化が難しい。そのため安定した生産が難しい。これが農業が儲かりにくい理由の一つです。
農業で儲けることが難しい理由②売価が安定しないから
農作物の売価、卸値は、市場に左右されます。
良い農作物を作れば儲かる、というイメージがありますし、それも事実ではありますが、「豊作貧乏」という言葉もある通り、豊作で供給が増えると価格が下がるため、想定通りに儲けるのが難しいという実情がありますこれは人々の「食」を支えるインフラゆえのハードルといえます。
価格コントロールができない点は、ビジネスとして非常に大きなハンデです。
農業で儲けることが難しい理由③先行投資が重いから
良い作物を大量に作ろうとすると、設備投資が欠かせません。
数百〜千万円規模の農業機械を導入したり、スマート農業であれば数億単位の投資が必要となるケースもあり、この重い初期投資を単価数十円、数百円の農作物で回収していくことは非常に難易度が高いです。
もちろん補助金もありますが、個人農家さんが「農作物の生産」を目的に活用できるものは限られています。
農業で儲けることが難しい理由④原価が高騰しているから
人件費、資材、機械代、肥料代など、あらゆる原価が上がっています。
コストが上昇している一方で、それを野菜の価格に転嫁することは非常に難しい。「生活に不可欠なもの」だからこそ、急に2倍の価格にはできない。結果として農家さんの利益がどんどん削られているのが実情です。
- 安定した生産が難しいから
- 売価が安定しないから
- 先行投資が重いから
- 原価が高騰しているから
これら4つの理由から、農業は他のビジネスよりも相対的に儲けることが難しいですし、現在進行形で難易度も上がってきている職業だと思います。
また、事実として大企業が農業に参入してその後に撤退しているパターンも少なくありません。
多分、農業で年商1億円に達している方は、他の事業であれば2億円とか3億円と稼げるぐらいの能力があるのではないか、と個人的に思っています。
儲かっている農家の共通点
- 先祖代々の基盤がある
- 技術が高い
- 販売力がある
- サイドビジネスに繋げている
そんな難しいビジネスである農業においても、儲かっている人はいます。結論、上記の通りです。
農業で稼いでいる人の共通点①先祖代々の基盤がある
まず最初に思い浮かぶのは、先祖代々の基盤がある方です。
受け継いだ農地、良い土壌、農機などの機械設備があり、さらに不動産収入など別の収入源も持っている。そこに若い世代が継いで、ネット販売やSNSを掛け合わせて、さらに売上を伸ばすパターンは非常に強いです。
ただ、これだけですと元も子もないので、親御さんから農業を継いだ人以外の、自分で農業起業して儲かっている農家さんの要素をお伝えしていきます。
農業で稼いでいる人の共通点②高い技術を有している
栽培技術が高く、質の良い作物を沢山作る技術に秀でています。
また、自身の技術を他者に伝える能力も高く、人を雇用した際の育成力が高いため、結果的に農園全体として高い生産力を有している、という点が共通点として思い浮かびます。
特に野菜農家さんの場合、儲かっている人はこの栽培技術の高さを活用し、JA出荷のみで大きく稼いでいる人も少なくないです。
新規就農する若い方の意見を聞くと、「栽培は二の次にして、SNSを活用してファンを作って儲けようと思います」という話も多いのですが、少なくとも私が見る限りでは、儲かっている人はすべからく高い技術を持っています。
農業で稼いでいる人の共通点③販売力が高い
この栽培技術の高さを前提として他の要素をあげると、先ほどのSNSの話と関連するのですが、営業とマーケティングが強い、ようは販売力が高いという共通点があります。
特に果樹農家さんの場合は、消費者に直接ネット販売したり、自社直売所や観光農園で販売して売上を伸ばしている方が居られます。
また、これは野菜果樹問わずですが、持ち前の販売力を活かして周辺農家さんの作物を仕入れて、自社ブランド化して販売している方もおられます。
オフラインでの営業力や、Webマーケティングのスキルを活かしているイメージです。
農業で稼いでいる人の共通点④サイドビジネスに繋げている
農作物の栽培ノウハウや、農家さんの実情、つまり経営の部分や1日の過ごし方といったコンテンツは、YouTubeやTikTok、インスタなどのSNSで伸びやすい傾向にあります。
こういった情報を発信して広告収益で儲かっている方もいます。
さらにただ広告収益で儲かるのではなくて、そこからオンラインサロンをしたり、栽培ノウハウをパッケージ化して教材として販売したり、新規就農者の支援をして稼いでいるケースもあります。
このように、「農業の実績」を活かして、利益率の高い別事業を展開している人が、経営を安定させている事例も散見されます。
特にGoogleの検索数をみていると「就農に興味があるけれど、具体的にどのように就農すればいいのか分からない」という人は世の中に多いので、ご自身で0から新規就農した経験がある人こそ、この分野は強いように思います。
以上、新規就農で儲かっている農家さんは、大前提栽培技術が高く、あとは販売力があったり、あるいは農業を起点に利益率の高いサイドビジネスに取り組んでいる印象です。
最後に
農業は儲かりづらい事業ではありますが、AIが日進月歩で発展していたり、世界的な食料不足が叫ばれていたり、離農する方が多い現代において、ここから10年程で大きく風向きが変わってくるのでは、と個人的には考えています。
これから離農する人が増えたら農地を大規模化していく、という説もありますが、個人的には日本の地形や地質的にも難しいと思っているので、新規参入する人にもチャンスはあるはずだと思います。
ぜひこれからに期待していきたいと思いますし、私たちも儲かる農業の実現を少しでもサポートしていければと考えております。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

