野菜の無人販売に興味があるけど、実際のところ稼げるの?もし稼げるなら始めたいから、許可の有無や必要なものなどを教えてほしい!
こんな方に向けた記事です。
- 無人販売のメリットとデメリット
- 野菜の無人販売に許可は必要か?
- 無人販売に必要なもの
- 注意点
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売の代行、ホームページ制作、クラウドファンディング支援など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
本記事は、この方へのインタビューをもとに執筆しました。
ファームコネクトのお客様でもある、千葉県の果樹農園【芳蔵園】の加納さまにお話を伺ってきました。
芳蔵園さまの販路は「通販」「直売所」「無人販売」の3つ。
今回はこのうちの「無人販売」についてインタビューしました。
結論から述べると、無人販売についてポジティブな印象を抱かれており、これが「最強の経営」かもしれないとお話されていました。
野菜無人販売のメリット
- 半自動化が可能
- 作物を新鮮な状態で届けられる
- コロナ禍でニーズが高まっている
結論から述べると上記3点がメリットです。
それぞれについて詳しく解説していきます。
無人販売は半自動化が可能
無人販売は、作物を並べるだけで営業を始めることができます。
一度スタートすれば、あとはたまに商品を確認して、無くなっていたら補充するだけ。
ほぼ自動で稼ぐことが可能です。
稼ぎは立地や商品の量にもよりますが、例えば100円の作物を1日で50個販売すれば、15万円/月(年間180万円)ほどの収入が得られます。
ほぼ自動と考えると、かなり大きな収入ですよね。
無人販売は野菜を新鮮な状態で届けられる
市場に出荷するよりも新鮮な状態で消費者に届けられます。
また、中間マージンを抜かれることもないので作物あたりの利益率も向上するので、より安価でご提供できます。
芳蔵園さまも「新鮮さと安さ」でお客様に喜んでいただくことが多かったそう。
(なんとお客さまから喜びの手紙も頂いたとか)
無人販売はコロナ禍でニーズが高まっている
混雑しているスーパーに行かなくて済むため、密を避けられて有難いという声も多かったそうです。
昨今は人混みに対して敏感になっている消費者が多いので、無人販売のニーズが高まっているといえるでしょう。
野菜無人販売のデメリット
- 売上に波がある
- 盗難のリスクがある
これら2点がデメリットです。それぞれ解説していきます。
無人販売は売上に波がある
売上が天候・曜日に左右されやすく、安定しないというデメリットがあります。
具体的には、雨の日や平日の午後は売れ行きが芳しくないとのことでした。
また、立地によっても売上は大きく変わってきます。
不確定要素の多さによって、売上に波があることが無人販売のデメリットです。
無人販売は盗難のリスクがある
これは予想されていた方も多いかもしれません。
やはりある程度の盗難はどうしても避けられないそうです。
100円なのに1円しか払わない方や、そもそも一切払わない方が一定数おられるとのこと。
野菜の無人販売に許可は必要?
自身が所有する土地の敷地内であれば、許可は不要です。
また、野菜の販売自体にも許可は不要であるため、例えば兼業農家の方など、どなたでも気軽に始められます。
加工品販売の許可については「野菜販売に関する許可を販路・加工品種ごとに総まとめ」をご覧ください!
野菜の無人販売に必要なもの
- 商品(農作物)
- 棚or無人販売機
- POPや装飾
- 金庫など
無人販売にはこれら4点が必要です。
商品(農作物)
当たり前ですが、「商品」が必要です。
採れたての作物を洗って、消費者に提供できる状態まで持っていきましょう。
モノによっては袋詰めを要するものも。
棚or無人販売機
無人販売を始めるには棚が必要です。
棚の調達パターンは以下の2パターン。
自分で作る
費用を抑えたい方はこちら。大きなものでなければ1日で製作することも可能です。
必要なものは木と釘、そしてリンスのみ。ホームセンターで揃えることができます。
業者に頼む
「無人販売 売り台」で検索すると、業者さんのサイトがいくつか出てきます。
相場は【10~15万円/台+運賃】といったところでしょうか。
すこし値段が張りますが、オシャレなものも多いので、お財布と相談ですね。
棚ではなく、大型ロッカーのような無人販売機を活用するのも手です。
芳蔵園さまは農園の果物を使ったフルーツサンドも提供しているのですが、フルーツサンドを無人販売機で販売しています。
また、ファームコネクトのお客様の養鶏園の方も、卵を無人販売機で販売していますね。
盗難の恐れが限りなく低いこと、機種によっては温度調節ができるものがあることが特徴。
しかし、値段が高いこと(中古でも30万円〜)と、お客さまに商品を手にとって鮮度を確認してもらうことが出来ない点がネックでしょう。
※値段についてはレンタルを検討してみるのもいいかもしれません。
POPや装飾
値段や商品情報をお伝えするためのPOPや看板が不可欠です。
ただ値段を示すだけのものではなく、商品の魅力をアピールできるようなPOPにする必要があります。
芳蔵園さまによれば、レシピをポップに載せると消費者に喜んでいただけたそうです。
ポップについては「野菜が売れるポップの書き方は?抑えておきたいポイントと作成法!」と「野菜のポップ作成に役立つ無料サイト・アプリまとめ」をご覧ください。
金庫など
お金を入れる金庫も必須です。
金庫ごと盗難される恐れがあるので、しっかり固定できるものにする必要があります。
「キャッシュボックス」で検索すると手頃なものが見つかります。
あるいはPayPayで決済を済ませてしまうのも手です。
PayPayは完全無料で利用できるQRコード決済ツール。
場所を取らないですし、お手軽に使用開始できるのでオススメです。
芳蔵園さま含め、ファームコネクトの拠点である千葉県船橋市には無人販売でPayPayを使用されている生産者さまがとても多いです。
詳細はPayPay公式サイトをご確認ください。
ちなみに、楽天Payを導入されたい方には、ファームコネクトが楽天の担当者さまをご紹介可能です。
野菜の無人販売は税金がかかる点に注意!
無人販売で得た収入は課税の対象です。
申告を忘れないようにしないと脱税になってしまうので注意が必要です。
野菜の無人販売まとめ
以上、野菜の無人販売についてでした。
デメリットもありますが、やはり半自動で収入を得られるのは大きなメリットです。
お客さまから直接喜びの声をいただけるのも、やりがいに直結するでしょう。
ぜひ挑戦してみてくださいね!
なにかご質問等ございましたらコメントくださいませ。芳蔵園さまにご確認して回答いたします。