農家の嫁ってなぜ不足しているのだろう。農家の嫁になることに対するイメージが悪いのかな?もし悪いイメージがあるのなら払拭する方法も教えてほしい
こんな方に向けた記事です。
- そもそも農家さんの嫁は本当に不足しているのか?
- 嫁不足になってしまっている理由
- 農家さんに嫁ぐことに対する世間のイメージ
- 嫁不足を解消する対策方法
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売の代行、ホームページ制作、クラウドファンディング支援など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
今回は、周囲の既婚農家さんに話を伺った内容をもとに、嫁不足問題について考察していきたいと思います。
そもそも農家さんの嫁は本当に不足しているのか?
農林水産省の資料によると、農村地域において「25~44歳」の女性の人口が減少しています。
また、同じ資料には男性の未婚率が高いこと、そして未婚率が年々上昇していることが述べられています。
これら2つの資料から、農家さんに嫁ぐ人が減ってきていること、農家さんは嫁不足であることが分かります。
農家さんが嫁不足になっている理由
では、なぜ農家さんは嫁不足になっているのでしょうか?
これには明確な理由があり、結論から述べると「農家さんの嫁になることに対するイメージがあまり良くないから」です。
これはあくまでイメージの問題であって、事実とは異なることも多いです。
しかし実際にそういったイメージを持たれていることから、農業関係者との結婚を躊躇する女性が存在したり、女性側の家族から反対を受けてしまうケースもあるとのこと。
では具体的に農家さんに嫁ぐことは、どういったイメージを抱かれているのでしょう?
実際に農家さんの嫁になった方に、結婚する前に抱いていたイメージと実態を聞いてきました。
人付き合いに苦労する
先代から農家さんの家系に嫁いだ場合、大半の場合は旦那さんの実家に住むことになります。
私たちがお世話になっている農家さんもほとんどがこのケース。
これにより、旦那さんの親族および知り合いとの人付き合いに苦労するというイメージがあるそう。
実際このイメージに相違はなくて、お盆や年末年始には多くの親戚が集まることから、人付き合いに気を使う場面は多いとのことでした。
しかし、ファームコネクトが話を伺った方は人付き合いがうまくいっている方ばかりで、特に気疲れすることなく生活することができているとお話しされていました。
旦那さんのご両親も、農家さんは結婚することが比較的難しい事情を把握していることから、お嫁さんにも優しいケースが多いそうです。
また、同じ屋根の下に住むわけではなく、同じ敷地内に一軒家が2つあり、別の建物に住んでいるケースが多いですね。
男尊女卑の文化がある
このようなイメージを抱いている方も少なくないとのこと。
上の世代はわかりかねますが、少なくともファームコネクトが普段関わっている農家さん(20~40代)からはそういった雰囲気は一切感じません。
世間一般の風潮と同様、男性が家事や育児を手伝っていますし、女性は家事だけしていればいいみたいな風潮もありません。
(むしろ奥様に尻に敷かれていることが多いです笑)
少なくとも、私たちの知り合いを見る限りは完全に間違ったイメージであるといえるでしょう。
もちろん人によってはそういった価値観を持っている方もいるかもしれませんが、それは農家さん以外も同じことです。
田舎での生活を余儀なくされる
農業従事者は田舎で生活しているイメージがあると思います。
たしかに田舎の方が農地もたくさんあるので、農業従事者が多いのは事実です。
しかしながら、都心の近くで「都市型農業」と言われる農業を営んでいる方も多々いらっしゃいます。
ファームコネクトの拠点である千葉県船橋市は東京へ電車で20分圏内・ららぽーと・IKEAといった大型商業施設がある、どちらかといえば都会な場所ですが、約1,000人の農家さんがいます。
農家さんの嫁不足を解消する3つの対策
農家さんに嫁ぐことに対して、いくつかマイナスなイメージがあることについて述べてきました。
上で述べた通り、実情とは異なるイメージを持たれていることも少なくありません。
では、そのイメージを払拭して農家さんに嫁ぐことが魅力的だと感じてもらうにはどうすれば良いのでしょうか?
嫁不足対策を3つ提言していきます。
農業のイメージを変える(発信する)
なぜ実情とは異なるマイナスなイメージを持たれているのか?というと、「実情を発信している農業関係者が少ないこと」が一つの理由として挙げられると思います。
実際、農家さんがどのような人柄で、どのような仕事をしていて、どのような日々を過ごしているのかについて、具体的に知っている人はほとんどおらず、それゆえ古いイメージが覆らないのかもしれません。
このイメージを払拭するには「今の農家の実情」をSNS等を使って積極的に発信していく必要があると思います。
その発信を通して農業に対するイメージを少しずつでも覆していくことで、農家さんに嫁ぐことを魅力的に捉える女性が増えるはずです。
女性目線に立つ
お嫁さんに来てもらえるよう、女性の意見をしっかり聞いて環境を整えてあげる必要もあるかもしれません。
- 義両親との同居を女性が嫌がるようであれば、別居を検討する
- 家事や育児で大変な時は率先して手伝う
- 収入を増やす
これらを画策することで、女性も嫁ぎやすくなるのでは。
少しでも女性の不安を取り除くことが重要となってきますね。
行動する
農業へのマイナスイメージを払拭し、女性が嫁ぎやすい環境を整えたら、あとは行動を起こすのみです。
婚活イベント、婚活アプリでもなんでも良いので、とにかく出会いの母数を増やす必要があります。
出会いを増やす方法は「農家さんにオススメの農業婚活アプリ・サイト6選」「農コンって何?オススメの農コンと合わせて徹底解説」を参考にしてみてください。
農家さんの嫁不足を解消する方法まとめ
以上、農家さんの嫁不足の実態と対策方法について解説していきました。
嫁不足が続くとそのぶん後継者も減ることにつながり、農家さんの数は減っていってしまいます。(実際ここ10年で100万人減っているとか。)
日本の農業を盛り上げるには嫁不足問題を解決することが急務です。
嫁不足の対策方法としては、やはり農家さんがご自身で発信・行動するしかありません。
本記事を皮切りに、少しでも行動してくださる農業関係者が増えることを願うばかりです。
それでは、ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。