稼げる農家になるために、高単価で売りやすい果物を栽培しようと考えている。
とはいえ果物にも多くの種類があるから、どの果物にすれば儲かるのか教えてほしい!
こんな方に向けた記事です。
- そもそもなぜ果物が儲かるのか?
- 果物で儲かるために注意すべきこと
- 農家さんオススメの儲かる果物一覧
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売の代行、ホームページ制作、クラウドファンディング支援など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
今回は、年商5千万〜1億円規模の複数の農家さんにヒアリングした内容をもとに、儲かる果物について解説していきます。
就農を検討している新規就農者さま、新しい作物の栽培を検討している農家さんはぜひ読み進めていただければと思います。
それでは参りましょう!
農業で果物が儲かる理由
そもそもなぜ果物は野菜よりも儲かりやすいのでしょうか?
結論から述べると、果物は野菜と比較して「量」よりも「質」を求められる作物であり、高単価で販売できるからです。
収益は「販売数量 × 単価」で決まるので、単価が高ければ高いほど儲けやすいといえます。
野菜も付加価値をつけて高値で販売することは可能ですが、果物よりも難易度が高いです。
農業従事者が果物栽培で儲かるために気をつけるべきこと
上で述べたとおり儲けやすい果物ですが、野菜にはないデメリットも存在します。
果物栽培で儲けるには、事前にデメリットを織り込んで対策を練っておくことが大切です。
2点あるので順に解説していきますね。
オフシーズンを極力なくす
果物には明確な「繁忙期」があります。
大半の果樹農家さんが「繁忙期に1年分の収益を稼ぎきる」戦略をとっていますが、トラブルが発生した際に大きなダメージを負うデメリットが。
ファーコネの知り合いにも、「コロナの影響で売上が4分の1になったイチゴ生産者さま」「天候の影響で売上が30%ダウンした梨生産者さま」さんがいます。
貯金があればなんとかなりますが、新規で果物を始めたばかりの農家さんにとっては深刻な問題です。
なるべく収穫期間が長い果物を栽培したり、複数の果物を栽培したり、あるいは集客力を身につけたり複数の販路を開拓するといった経営的な対策が必要。
農業を対象とした補助金もあるので、うまく活用しつつ安定度を高めていくのが吉です。
補助金については「農業の設備投資で使える補助金まとめ」をご覧ください。
収穫までの期間が比較的短いものを選ぶ
野菜の栽培期間は3ヶ月程度と、植えてからすぐに収穫・販売できます。
しかし、果物の場合は数年単位の時間を要するのが基本です。
収穫までの期間が長い果物ほど参入障壁が高くなるというメリットがあるものの、あまりに投資回収期間が長いと市場の動きも変化してしまっているケースが。
植えてから2~3年以内には販売できる果樹が最適ですね。
オススメの儲かる果物をご紹介
以上を踏まえて、儲かる果物をご紹介していきます。
いずれも高単価で販売できて、且つ消費者に人気の作物なので、大きく儲けるにはオススメの果物ばかりです。
儲かる果物その1:シャインマスカット
今回ヒアリングした農家さんが口を揃えてオススメしていた果物。
比較的手がかからないうえに、天候の影響も受けづらいそうです。
植えてから2~3年以内に収穫でき、単価も非常に高いです。ふるさと納税に出品すれば2房1万円で販売できることも。
果樹棚が必要なので最初は大変ですが、投資を回収しやすい作物といえます。
ちなみに、同じ果樹棚が必要な作物として梨がありますが、梨は天候の影響を受けやすく栽培が難しい。
このことから、もともと梨を栽培していた生産者さまがシャインマスカットを始めるケースが多いです。
儲かる果物その2:イチゴ
イチゴは正確には野菜ですが、農林水産省が「果樹的野菜」と定義していることから、今回は果物としてご紹介していきます。
イチゴは他の果物よりも収穫期が長い点が特徴。
クリスマスケーキの時期である12月頃〜初夏の5月ごろまで収穫できます。
また、消費者の人気果物ランキングでは常に1位と需要が大きく、このことから販路も「市場・スーパー・飲食店・観光農園…」と多種多様。
「収穫時期が長い」「需要が大きい」という、戦略次第では収入が青天井に伸びていく作物がイチゴなのです。
スマート化が進んでいる分野なので栽培の効率化がしやすい点もいいですね。
とはいえ、上で述べたようにコロナの影響をもろに受けた観光農園も多いので「観光農園だけでなく通販も」といったように、複数の販路を確保しておくことが大切だと思います。
ちなみに、販路については「野菜・果物など農作物の売り方まとめ」でまとめているので参考にしてみてください。
儲かる果物その3:柿
儲かる果物として有名で、年商1億円の農家さんがオススメしていました。
収穫までに4~5年と時間がかかりますが、他の果物と比較して管理が楽というメリットがあり、他の作物を育てながら管理できます。
柿はそのまま販売するのはもちろん、干し柿にしてさらに単価を上げることも可能です。
儲かる果物その4:桃
約3年で収穫と、比較的早く収穫できる作物です。
消費者の人気果物ランキングではイチゴに次いで2位にランクインすることもあるぐらい需要が多いです。
桃は品種が多々あるのでセット売りによる高単価販売も可能。
ファームコネクトが農業体験をした「中込農園」さまは20~30種もの桃を栽培されていました。
儲かる果物その5:梨
ファームコネクトの主な活動拠点である千葉県船橋市には、梨農家さんが多いです。
梨が儲かる理由としては、お歳暮といった贈答用で購入されることが多く、必然的に単価が高くなることが挙げられます。
複数品種を栽培することで収穫期間も長くなります。
とはいえ栽培の難易度が高いうえに天候の影響を受けやすいので、本記事で紹介している果物の中ではオススメ度が低く、実際に生産者さまも減少しつづけています。(そのぶん売りやすくはなっていくのかもしれません)
品種改良に期待ですね!
農業で儲かる果物まとめ
以上、農業で儲かる果物についてでした。
数千万〜数億レベルで稼いでいる農家さんの共通点は「フルーツ栽培 × 直販」です。
ぜひ果物を栽培して高収入を目指してみてくださいね!