6次産業化ってよく聞くけど、実際のところどんなメリットデメリットがあるのかな?
詳しい人に教えてほしい!
こんな方に向けた記事です。
- そもそも6次産業化とは?
- 6次産業化のメリットとデメリット
- 具体的な事例
- 6次産業化の支援制度について
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売の代行、ホームページ制作、クラウドファンディング支援など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
ファームコネクトの役員には、農林水産省が管轄する「6次産業化プランナー」の資格を取得しているメンバーも↓
また、私たちは千葉県の農業法人と協業して「加工品開発&プロモーションプラン」という、6次産業化を支援するサービスを展開しています。
本記事では、6次産業化に興味がある方に向けて6次産業化の概要、
メリットデメリット、成功方法などについてお伝えしていきますね。
そもそも6次産業化とは?
「6次産業化」とは、農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことです。
生産物の価値を上げるため、農林漁業者が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ、農山漁村の経済を豊かにしていこうとするものです。
農林水産省HP
農林水産省のHPには、上記のように記載されています。
ようは、「生産者(1次産業)が収穫物を加工して(2次産業)、さらにその加工品を販売して(3次産業)、収益をアップすること」です。
具体例を出すと、梨農家さんが梨ジャムを開発し、それを農園の直売所で販売すれば6次産業化となります。
6次産業化の加工商品の具体例は、「6次産業化の商品には何がある?一覧形式でご紹介」にてご紹介しているので、よければご覧ください。
ちなみに、6次産業化には「1次×2次×3次」「1次×3次」のパターンがあります。
1次×2次×3次の例
梨を栽培し(1次)、梨をジャムに加工し(2次)、農園の直売所で販売する(3次)。
1次×2次の例
梨を栽培し(1次)、梨をジャムに加工する(2次)。
1次×3次の例
梨を栽培し(1次)、農園の直売所やホームページで販売する(3次)。
このように、「1次×2次×3次」の一部を切り取ったものも、広義の意味では6次産業化に含まれます。(このあたりの定義は人による部分が大きいです)
6次産業化のメリットとデメリット
6次産業化のメリットデメリットをそれぞれ述べていきます。
6次産業化のメリット
結論、「収益が伸びること」です。
6次産業化で収益が伸びる理由として、以下の4つが挙げられます。
- 収穫物に付加価値をつけられる
- 賞味期限が伸びる
- 言い値で販売できる
- 農園のブランドができる
6次産業化の最大のメリットは「付加価値をつけられること(=差別化につながる)」です。
青果や魚類は、他の商品との差別化や高単価での販売がむずかしいため、人一倍の収益をあげるには、加工して付加価値をつけることが必要です。
また、生鮮品の弱点である「賞味期限の短さ」をカバーしたり、市場に卸すのではなく自身で販売するため言い値で販売できたり、農園のブランドを築くことができます。
一定以上の売上を得るうえで、6次産業化は強力な味方となるのです。
6次産業化のデメリット
- 費用がかかる
- 手間がかかる
- 成功のハードルが高い
経営の強い味方となる6次産業化ですが、やはり難易度は高いです。
自身で商品を開発して販売する以上、手間と費用がかかるほか、マーケティングの知識も必要となるためです。
加工品を作れば絶対に売れていくわけではないので、各生産者様の創意工夫が必須となります。
6次産業化の失敗事例や成功方法について、「6次産業化の失敗事例と失敗回避方法を解説!」で紹介しているので、よければご覧ください。
6次産業化の具体的な事例
ファームコネクトは6次産業化の支援をしているので、その事例を述べていきます。
ちなみに「1次(生産)×3次(販売)」の事例は、ファームコネクトの事例紹介ページに記載しているので、そちらをご覧ください。
ここでは当社と協業して「加工品開発&プロモーション支援プラン」を展開している、株式会社芳蔵園様の「1次×2次×3次」の成功事例をお伝えします。
廃棄梨を活用したドライフルーツを開発&クラファンで販売
廃棄の梨を加工してドライフルーツにすべく、「加工費調達&広告宣伝」を目的としたクラウドファンディングを実施しました。
結果、目標の300%を超える金額を収集したほか、多数のメディアに取り上げられ、周辺地域のコンビニエンスストアで陳列されました。
農園の果物を使用したフルーツサンドを移動販売
フルーツサンドのキッチンカー事業「FromFarm」を開始。
さまざまなイベントに出店したり、先方の依頼で駅構内や百貨店でも販売。
多いときには1日1,000個完売の人気店となっています。
6次産業化の支援制度について
- 6次産業化プランナー
- 補助金、助成金
上記2つの支援制度があります。
6次産業化プランナー
各都道府県には、6次産業化を支援する6次産業化プランナーがいます。
6次産業化プランナーについては「6次産業化プランナーってなに?現役プランナーが実情を解説」にてご紹介しています。
ファームコネクトも6次産業化プランナーなので、よければお気軽にご相談くださいね!
→6次産業化について問い合わせてみる
補助金、助成金
こちらに関しては、都道府県によっても異なりますが、
農林水産省ホームページで支援策が公開されています。
ちなみに、農業の設備投資や、農作物販売に活用するオンラインショップに使える補助金については、「農業機械・設備投資で使える補助金まとめ」で解説しています。
6次産業化まとめ
以上、6次産業化の定義・メリットデメリット・具体事例についてでした。
難易度は高いですが、成功すれば農業経営を一気に楽にしてくれる起爆剤が6次産業化です。
ぜひ本記事を参考に挑戦してみてはいかがでしょうか。