野菜や果物の売り方・販売ルートってどんなものがあるの?
新しい販路を取り入れたいので農家むけに教えてほしい。
苦労して作物を育ててるから、せっかくなら利益の大きい販路がいいなあ。
こんな方に向けた記事です。
- 野菜・果物の売り方(販路)一覧
- それぞれの特徴
- オススメの売り方について
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売支援、ホームページ制作、デザイン制作など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
上記の活動を通じて多くの農家さんのお話を伺ってきて、多様な販売ルートの知見が溜まったため、本記事でシェアしていきます。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルート一覧
- 農協
- 市場
- 小売(スーパー・道の駅・直売所など)
- ネット販売
- 農園直売所
- 無人販売
- 移動販売
- 飲食店や旅館などの事業者
さっそく野菜・果物の販売ルート一覧です。形態ごとにまとめると、上記の通り全7種あります。
それぞれの特徴、メリットおよびデメリットをお伝えしていきますね。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその1:農協
多くの農家さんが農協に出荷しています。農協出荷はなんといっても販売を代行してもらうことができ、手間がかからない点が大きなメリットです。
また、農協に加入していることで横のつながりができたり、営農指導をしてもらえたり、農業経営において多くのメリットがあります。
メリット
- 手間がかからず、生産に集中できる
- 大ロットの出荷が可能
デメリット
- 手数料が高く、生産者側の利益率が他の販路よりも低い
- 品質基準が高く、規格が厳しい
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその2:市場
農家さんが農協を通さず直接市場に作物を卸すパターンもあります。
市場は規格に定めがありません。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその3:小売(スーパー・道の駅・直売所など)
近ごろ地場野菜コーナーを設置する店が増えてきています。
農家さんからすると手間はかかりますが、高く売れるのがメリット。(特に道の駅はかなり高く売れるとのこと)
消費者にとっても「地元の野菜が食べられる」という安心感があります。
メリット
- 地元の人に食べてもらえる
- やや高値で売れる
デメリット
- 手間がかかる(自分で袋詰め、ラベル貼り、陳列をする必要がある)
- スーパーにある他の作物(商品)と比較されやすい
- 売れ残りの危険性
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその4:ネット販売
コロナの影響もありネット販売を取り入れる農家さんが着々と増えています。
一口にネット販売といっても、フリマアプリ・ECサイト・自社サイト・産直サイトなど様々な種類がありますが、全てに共通している特徴が、全国の消費者を相手に作物を販売できるため売上が青天井に伸びやすいことです。
会計や接客をシステムで自動化できる点もいいですね。
デメリットとしては、ネットに関する知識がないとハードルが高いこと、集客が難しいこと、送料がかかることが挙げられます。
ネット販売については「農家さんの野菜・果物ネット販売は儲かるの?メリットから成功法まで解説」で詳しく述べています。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその5:直売所
サービスエリアの直売所、道の駅に入っている直売所など様々な種類がありますが、ここでは農園直営の直売所について述べています。
、梱包にそこまでこだわらなくて済むのが大きなメリット。
とはいえ繁盛するためには、立地・店の雰囲気・接客といった要素も大切になってきます。
メリット
- 言い値で販売できる
- 直接の接客であるため、やり方次第では常連客を作りやすい
- 梱包(袋詰め)にそこまでこだわらなくて良い
- 地元の人に食べてもらえる
デメリット
- 接客が必要で時間を取られる
- 接客技術が求められる
- 売上が立地や雰囲気、天気に左右される
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその6:無人販売
ほぼ自動で収入を得られることから、最強の経営と注目されています。
デメリットとしては、売上が立地や天気に左右されることが挙げられます。
詳しくは「野菜の無人販売を始める方法と許可の有無まとめ」で解説しています。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその7:移動販売
近ごろは移動販売をする生産者さまも増えています。
メリットはやはり人が集まる場所に出店できることでしょう。
デメリットとしては、接客と移動が必要であることから時間を取られる点が挙げられます。
メリット
- 言い値で販売できる
- 人がいる場所に出店できる
- マルシェなどのイベントに参加することで飲食店などの事業者とコネクションが持てる
- 梱包(袋詰め)にそこまでこだわらなくて良い
デメリット
- 接客と移動が必要で時間を取られる
- 接客技術が要求される
移動販売については「野菜移動販売の開業に必要なもの・成功法を解説!」でお伝えしています。
【農家さん向け】野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートその8:飲食店や旅館などの事業者
数は少ないですが、レストランや給食、居酒屋、旅館が販路の農家さんもいます。
出荷量の多さ、安定度が魅力であり、一度契約すれば大きな収入源となるでしょう。
農家さんの方から企業や飲食店にアプローチすることが多いですが、先方から直接問い合わせが来ることもあります。
ファームコネクトがサポートしている農家さんの元にも、飲食店や老舗旅館から取引の申請がきたことが。
いずれもホームページの問い合わせフォーム、SNSから申請がきたので、農園のホームページを用意したり、SNSの運用を推奨します。
野菜・果物など農作物の売り方・販売ルートまとめ
様々な販売ルートを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
それぞれ一長一短ですし、農家さんの規模によっても最適な売り方は変わってきます。
ただ、昨今の流れを見ていると、うまくいっている農家さんは皆さん言い値で売れる販路を活用しているように思います。
具体的には、直売所・ネット販売・無人販売・移動販売ですね。
この機会にぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
それでは、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました!