農業で法人化できるタイミングはいつからなんだろう。
箔がつくし、早くしたいなあ。
法人化する目安をプロに教えてほしい!
こんな方に向けた記事です。
- 農業法人の種類
- 農業で法人化するタイミングは形態による!
- 株式会社の場合の法人化タイミング
- 農業組合法人の場合の法人化タイミング
この記事はWebに強い6次産業化支援団体ファームコネクトが書いています。
通販支援、ホームページ制作、加工品開発支援など、農園の収益増加に関する様々なサービスを展開。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
今回は、知り合いの農業法人代表の方にヒアリングした内容をもとに、農業で法人化するタイミングについて解説していきます!
そもそも農業法人とは?
農業で法人化する場合、「農事組合法人」と「会社法人(株式会社や合同会社。主に株式会社)」のいずれかで法人となります。
株式会社は馴染みがあるけど、「農事組合法人」って初めて聞いた。なにそれ?
農事組合法人とは、その名の通り、農業(耕種、果樹、花、畜産、観光農園)ならではの法人形態です。
会社法人と比べて「設立費用が安い」「税金が安い」というメリットがあります。
デメリットとしては「最低3人の発起人(生産者)が必要」「農業以外の事業ができない」が挙げられます。
農林水産省によると、農業法人のうち約3割が「農事組合法人」、約7割が「会社法人(株式会社や合同会社)」、の形態をとっています。
株式会社の方が信用ありそうだし、自分一人で経営していきたいし、僕も会社法人の方に惹かれるなあ。
次からは、「農事組合法人」と「会社法人」それぞれの法人化のタイミングを解説していきます!
「農事組合法人」で法人化はいつから?タイミングの目安
結論、目安として利益(確定申告書Bの課税所得欄の数字)が400万円を超えている場合、法人化したほうが税率が安くなります。
※ちなみに、利益800万円未満の農業組合法人の税率は19%(特例15%)です。
とはいえ「単年だけ400万円を超えていて、翌年から下回っている」という状況では長期的に見ると損をしてしまうので、安定して400万円を超えている場合のみ法人化するのが良いと思います。
また、法人化で注意すべきが「社会保険への加入義務」です。
具体的には、週に28時間以上働く人を雇うと、その人を社会保険に加入させてあげる義務が生じます。
一人あたり約30,000円/月のコストを要するので注意が必要です。
※ちなみに個人事業主の場合は、5名を雇うまでは社会保険への加入義務はありません。
社会保険の負担増加は「農事組合法人」でも「会社法人」でも生じる事象なので、こちらも考慮した上で法人化しましょう。
農業で法人化(株式会社)はいつから?タイミングの目安
株式会社の場合、目安として利益が800万円を超えている場合、法人化したほうが税率が安くなります。
私たちがヒアリングした農業法人代表の方も、このタイミングで株式会社を建てたそうです。
農業で法人化はいつから?タイミングの目安まとめ
- 農事組合法人の場合:利益400万円以上
- 会社法人の場合:利益800万円以上
結論、法人化の目安は上記の通りです。
とはいえこちらはあくまで目安ですので、ご自身が法人化される際は税理士の方に話を聞くのがベストかと存じます。
「農業法人設立に使える補助金まとめ【農業企業支援】」という記事で農業法人設立の際に使える補助金を解説しているので、よければご覧くださいね。