梨農家って儲かりそうで魅力的なんだけど、実際のところ収入や大変さはどのぐらいなんだろう?
こんな方に向けた記事です。
- 梨農家さんの年収はどのぐらい?
- 梨農家さんの1年間のスケジュール
この記事は農園のWeb活用支援団体ファームコネクトが書いています。
ネット販売の代行、ホームページ制作、クラウドファンディング支援など、農業特化のWeb事業として様々なサービスを展開しています。
野菜で月次売上200万円、とうもろこしで日次売上100万円超えなど、多数の販売実績があり、行政とも提携している組織です。
→ファームコネクトの事例紹介
ファームコネクトは梨の栽培が盛んな千葉県船橋市を拠点にしていることもあり、複数の梨農家さんのホームページを制作しました。
その方々とはプライベートでも仲良くさせていただいているので、知り合いの農家さんたちにヒアリングした内容をもとに、実情をお伝えしていきます。
結論:梨農家さんの年収はどのぐらい?
年収を聞くのは気が引けたので、年商を聞いてみました。
その結果、年商は2,000万円〜5,000万円ほど。
そのため年収でいえばおそらく「800万円〜2,000万円」ほどかと思われます。
梨農家さんたちの普段の生活、購入した家や農業機械を見ると良い暮らしをされていることが伺えるので、この数字はあながち間違っていないのかなと。
もちろん梨園によって差はありますが、いずれも一般的なサラリーマンよりは稼いでいるでしょう。
ちなみに、千葉県の梨農家さんは家族経営が多いです。
しかし広島県には「世羅幸水農園」という大規模農園があり、年商は億レベルとのこと。(園内を従業員がバスで移動するほど広いらしいです。笑)
個人事業である農家さんは、ほぼ上限なく稼げるのが魅力的ですね。
ただ、梨は木を植えてから3年は収穫できないので、初期投資を回収するまでに一定期間を要するほか、ほかの果物よりも栽培が難しいという側面が。
先に結論をお伝えすると、梨農家さんは稼げるけど、相応の苦労がある…という形です。
梨農家さんの一年は?
ホームページ制作するにあたって話を聞いたり、実際に作業をお手伝いする限り、梨農園の運営はかなりキツそうです。
忙しいのは夏だけというイメージがあるかもしれませんが、年間を通して仕事量が多い印象。
大体の年間スケジュールを述べていきますね。
11月〜12月:木の植え替え、肥料やり
古い木を伐採して若木と交換し、肥料をやります。
直売所の営業終わりのこの時期が唯一ゆっくりできる期間とのこと。
12〜3月:剪定(せんてい)
いらない枝を切ったりして、梨の木を管理する作業。かなり大切な作業であり、技術・知識・経験が必要です。
数年先まで見据える必要があるのでとても奥深いもの。
ほとんどの梨園はとても広いので、気の遠くなる作業です。
4月:交配
梨は人工授粉が必要な作物。
梨の花から花粉を抽出し、それを花に与えていきます。
交配は雨風があるとできず、かつ梨の花が咲いているわずかな期間におこなう必要があるので、とても大変そうです。
ファーコネがお世話になっている農家さんは夜遅くまで働いていたり、あるいはパートさんを雇って交配作業をしています。
5月〜7月:摘果(てきか)
大きくなってくれそうな梨の実だけを残し、他を落としていく作業。
良い梨だけを残さないと栄養が分散してしまい、大きい梨が採れないそうです。
ファーコネも摘果をお手伝いしたことがありますが、気の遠くなる作業です…。
8月〜10月:収穫、直売所の営業
この時期は梨の収穫作業と直売所の営業に追われる毎日。
3ヶ月ほど休みなしで遅くまで働いているとか。
シフト制で働いているように思いますが、「本当に毎日」働いているそうです。
…と、これらが梨農家さんの大体の年間スケジュール。
年間を通して仕事が詰まっているのが梨農家さん。
家族で大きな農園を管理しているので、とても大変そうです。
また、梨は特に天候に左右される果物なので、心配が尽きず精神的にも負担が大きいとか。
お世話になっている農家さんもよく『俺らが好きな天気は、「例年並み」だから。例年並みになるよう祈っておいてね!』とお話されています。笑
「今の時代は作業を自動化できる部分があるのでは?」と思う方がいるかもしれませんが、梨の栽培は「経験」が必要な作業が多く、自動化がむずかしいのが実態です。
上で述べた通り、収入は高いですが、相応の苦労がある…というのが結論です。
梨農家さんの年収まとめ
梨農家さんの大変な部分を述べましたが、やはり収入の高さは魅力ですよね。
実際、梨農家さんは良い暮らしをしている方ばかり。
キツい部分はありますが、サラリーマンでは稼げない金額を稼ぐには良い選択だと思います。
農家さんは優しい方が多いので、サラリーマンよりも人間関係によるストレスが少ないのも魅力的。
ぜひ就農を前向きに検討してみてはいかがでしょうか?
それでは、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。本記事が少しでも参考になれば幸いです。
※梨農家さんのもとでお手伝いをしたい方がいたら、こちらのページをご覧ください!求人募集の梨農家さんも良ければご連絡くださいませ。